山口県北部 萩エリア

守繁 栄徹 Morishige Eitetsu

食とは器なり、陶は生命と感ず
「栄徹井戸」に独自の創作表現


生年月日1930年
出身地山口県萩市
所属萩陶芸家協会正会員
窯元名萩焼窯元 蓮光山
開窯年1967年
受賞歴
  • 1969年第三文明展に入選
  • 1977年日本伝統工芸展入選
  • 1992年社会文化功労賞受賞
  • 1993年世界平和十字勲章受賞
  • 2003年韓国慶尚南道井戸茶垸展招待出品
  • 2005年スペイン美術賞展 萩大井戸茶垸出品
所在地〒758-0011 山口県萩市椿東船津2545(Googleマップ
電 話0838-22-2683
交 通松下村塾より徒歩2分
駐車場10台
展示場


 今日の「栄徹井戸」を生み出す転機となったのは石井美術館館長の石井規源斎先生との出合いでした。「井戸茶垸作りをめざして、日本一になりなさい」といわれ、美術館秘蔵の「大井戸銘石井」を見せられて、「所見、約束事、とくに高台作りの急所を教授いただいたことは、今でも耳朶に残り、生命に刻まれています」と往時をふりかえり顔には生気が漂います。
 作陶の手法は、叩きと呼ぶ独特の口造り、高台などにロクロではできない造形美を出しています。作品を決めるともいわれる陶土には深くこだわります。「袋を背にして、山土探しに明け暮れしたものです」
 一九七七年、旧川上村惣の瀬(現在は合併して萩市に)に登り窯を開きます。この地は毛利輝元の時代から窯場があったと記録される古萩の里。発掘した陶片を分析し、長老の話を聞き、陶土のテストを繰り返し、そして、使いきれないほどの良質な山土を手に入れることができ「子々孫々への伝統の夢も実現できます」と感謝の気持ちも忘れません。
 一九九四年、大徳寺弧篷庵で国宝「喜左衛門井戸」を拝見。黒紋付に威儀を正して手にしたこの大井戸茶垸。「貫禄と力強さに無言のウメキ声をあげました」と感動の思いを語ってくれました。この経験が作品にさらに深い味わいを増し、井戸茶垸の世界では右に出るものはいないといわれるまで評価されています。萩叩き、麦藁手、梅花皮といった伝統技法に独自の創作表現を切り開いた「栄徹井戸」は、今も惣の瀬の地で息づいています。